手織り機のコレクション by大井川葛布
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手織機を見るとき注意するのは何を専門に織っていたかということ。
それによって筬框の形態が違う。また、間丁の位置、つまり経糸を水平に張るのか、それともどちらかを高くするかによって制作者の意図が知れる。
また、間丁の長さも色々あっておもしろい。一般に絹機は間丁が長い。
綜絖の糸穴の位置は一般に経糸の閉口位置にあると思われているが、実際はそれより上にあったり下にしたり、微妙な調整をしている。実際に稼働している機ならそれが確認出来るが、多くの機は展示用でその微妙な加減は確認出来ない。
和機はほとんどが同じ様な形なので以上のような微妙な点に注意がいくが、外国の機になると千差万別となる。
ともかく織り機についての専門知識は浅いので、みなさんのご指導があれば幸いである。
※織り機のレクチャーを引き受けます
日本の機を中心に画像100枚余の スライドショーレクチャです
プロジェクターをご用意ください
28 木綿高機
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岡山 昭和10年 の木綿高機である。熊本国際民芸館所蔵なので 外村吉之介さんが持ってきたものであろう。広幅木綿を作ったのだろう。踏み木は6本 綾織りにも対応できるようろくろも3本ある。
特徴的なのは 経糸を巻いている男巻きの位置 かなり中程にあるのはどういう意味だろうか?
きれいに塗装がされているのも珍しい。 2010年11月撮影
27 庄内の腰機
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山形県致道博物館の展示 腰機である 手前は紙布を織ったもの、奥は裂き織りをおったもの
大きな違いはない。関川で使われていた機とほぼ同型である。庄内地方での機であろう。
紙布のことを おころぎ という。
26 シナ織の馬屋機
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新潟のさんぽく 山熊田のシナ織の機 これも4本柱がある馬屋機である。
関川より 間長が短いのと 経糸を支える棒がないことが違いである。
2009年撮影
25 しな織の腰機
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同じく関川の 腰機 東日本型の居座り機である。
座るところを床より上げているのは疲れない為か?
関川は高機と腰機を使っている。
2009年11月撮影
24 関川のしな織の馬屋機
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山形県鶴岡市関川の しな織会館に行ったときに撮影2009年
東日本型の馬屋機 柱が4本立っているのが特徴
吊り下げ框 ワイヤー綜絖で 間長は長い。 シナ織は織った布は女巻きに巻かず下に下ろしてゆく
23 豊田佐吉が作った飛び杼高機
22 高機
21 馬屋機
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■織り機の復元
昨年10月頃 台風で納屋が壊れ織り機が出てきて それを貰い受けたこと ご紹介しました。
その織り機がやっと 修復できまして、めでたく機音を立てるようになりました。
小さな機なので 私が座れるかどうか心配しましたが、細身の身体のため???
織り機に入る事が出来ました。が家人たちからは「檻に入ったパンダの様だ!!」と酷評されました。
富士宮で先日行われた展示会では 織り機を使っていた人の遺族が見にこられ、また、明治中期の機が復活したと、地元新聞2紙に載りました。静岡新聞東部版にも カラーで載っていますよ。5/9付け
20.高引き機
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19.高引き機(そらびきき)
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川島織物文化館発行の「織り機と裂地の歴史」には復元機の写真が載っている。西陣で復元されたものであろうか?01年3月撮影
18.弥生機 川島織物文化館蔵
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17.古式居座り機 川島織物文化館蔵
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16.初生衣神社 古式居座り機
![](../_src/45597613/loom-ubugi.jpg?v=1714007974669)
15.緞帳綴れ機
14.桐生 輸出用生地 織り機
13.桐生絹織り機
10.ジャガード手織機
11着尺織り機
8.綴れ織り機
7.ビロード織り機
6.中国後帯機
昨年の話題中国映画「初恋のきた道」で主人公の少女が織っていた織り機と同じかたちのもの。フレーム付きのバックストラップ(後帯機)。糸綜絖の開口は分かるのだが反対の開口の機構が分からない。
浙江シルク博物館所蔵 01年3月撮影。
夫が亡くなり棺に掛ける布を自分で織ると言い張る老母。古い織り機を修理して織りはじめながら夫との出逢いの回想シーンに遡る。村一番の織り手であった彼女の織った布が村の小学校に掲げられる。そこへ夫となる青年が・・・。
お勧めの映画です。手織ファン必見。今でも公開してますし、ビデオも出ています。
映画の詳細、チャン・ツィイーの写真はyafooの映画解説より 彼女は大ヒットのグリーンディスティニーにも出演しました。
解説 : 中国の新進女優チャン・ツィイーが、「グリーン・デスティニー」の前に主演した映画デビュー作。料理で愛情を表現する美少女の姿を、四季折々の自然をバックに綴っていく。
ストーリー : 田舎の小学校にルオという青年教師が赴任し、地元の娘チャオがひと目で恋に落ちる。読み書きのできないチャオは心のこもった手料理でルオをもてなし、いつしかふたりは相思相愛に。ところが、彼が町に戻ることが決まり……
浙江シルク博物館所蔵 01年3月撮影。
夫が亡くなり棺に掛ける布を自分で織ると言い張る老母。古い織り機を修理して織りはじめながら夫との出逢いの回想シーンに遡る。村一番の織り手であった彼女の織った布が村の小学校に掲げられる。そこへ夫となる青年が・・・。
お勧めの映画です。手織ファン必見。今でも公開してますし、ビデオも出ています。
![](../_src/45597640/loom6-2.jpg?v=1714007974669)
解説 : 中国の新進女優チャン・ツィイーが、「グリーン・デスティニー」の前に主演した映画デビュー作。料理で愛情を表現する美少女の姿を、四季折々の自然をバックに綴っていく。
ストーリー : 田舎の小学校にルオという青年教師が赴任し、地元の娘チャオがひと目で恋に落ちる。読み書きのできないチャオは心のこもった手料理でルオをもてなし、いつしかふたりは相思相愛に。ところが、彼が町に戻ることが決まり……
5.綿織り機
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倉敷アイビースクエアーのクラボウ博物館に展示していた機。綜絖は2枚の糸綜絖、開口はろくろ式。
筬は竹製。筬框は紐でつり下げ方式。間丁部分が高くしてあるのに注意。踏み木は4本。02年1月撮影
4.高引き機(そらびき)
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櫓の上に人が乗って経糸を引っ張る。
日本でも見ることが出来るのはここだけ。
あと、数台滋賀県に現存するとの噂があるのみ。
西陣でも模型の展示しかない。
(その後西陣会館の平林さんから、西陣のどこかに分解して存在するらしいこと伺った)
みなさんの情報をお待ちしています。
桐生 森島織物参考館所蔵
01年5月撮影
3近江麻機
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滋賀県は麻の産地。そこで使われていた機。
とてもコンパクトである。
この機ははずしてあるが、本来は飛び杼である。間丁がとても短い。つり下げ框。
現在は織り教室で使用中。
古い織り機が実際に動いていると嬉しいですね。
稲津木工所蔵01年11月撮影
2葛布機
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織り巾を縮めてある。織り巾60cm。
現在は帯用に活躍中。
1.葛布織り機
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まずは当社の3号機をご紹介。昭和30年頃掛川で作られた葛布専用織り機。掛川安田製作所 材質は檜
筬の部分が可動式になっているのが特徴。
織り巾は36インチ。竹筬がついている。
ろくろ式2枚綜絖。綜絖はワイヤー綜絖。
分解も容易に出来る。